
(ニューヨーク)米国ではメキシコ人を中心とする不法入国者にたいする感情的な報道が盛んになっているが、もう一つの移民問題として看護士の入国が報道されることはめったにない。
入国審査の簡素化を提案
看護師不足に悩む米国で、多国籍の看護師の入国審査を簡素で迅速にしようとする法案が連邦議会で提案され、この種の専門職が数多く米国に流出している国々にも波紋を巻き起こしている。連邦議会で可決が見込まれている同法案は、加盟医療機関で12万人近くの看護師が不足しているとされてる米国病院協会の支持を得ている。同協会によると、この数字は看護師の高齢化と定年退職により2002年までに80万人に達し、米国労働統計局も看護師の新規雇用は2012年まで毎年100万人が必要になると予測している。しかし、米国看護師協会は、途上国の看護師を誘致することについて、相手国の看護師不足をさらに悪化させるとして、理論的な問題を理由に、外国籍の看護師の入国簡素化に反対している。
移民看護師の出身国にはフィリピンとインドが想定され、中国からの増加も予想されているが、他にアフリカの英語圏諸国も考えられる。米国では看護学生に対する看護教官も不足している。米国看護大学協会は、看護師養成期間の3分の1いじょうで教員が不足しており、看護教育を受けられない潜在学生数はかなりの規模になると見ている。
こうした米国の看護師不足は目新しいことではなく、女性の進学先が伝統的な看護学部から医学部に移行し始めた数十年前から始まっていたと考えられる。
雑誌 メディカルトリビューン より